東日本大震災10年 柏屋から皆様へ

※本記事は2021年4月11日(日) まで掲載いたします。

2021年3月11日(木) 朝刊掲載

東日本大震災10年 柏屋から皆様へ

いつの時代も
どんな困難も

東日本大震災から今日で10年が経ちました。
大きな悲しみに見舞われた皆様へ、ここに改めて哀悼の誠を捧げます。
また、被災された全ての方々に心からお見舞い申し上げます。

振り返ると、柏屋の歴史もまた、数々の困難と共にありました。
黒船来航の一年前(嘉永五年)、世の中が激動の時代を迎えようとしていた頃
初代 本名善兵衛は、「病に薬がいるように、健やかなものに心のなごみがいる」
との思いから柏屋薄皮饅頭を生み出しました。

三代目 善兵衛は太平洋戦争の中、困難に立ち向かう心構えを手記に残しておりました。「どんな境遇にある人でも一生の間に一度も困難にぶつからぬという人は一人もいない・・・ 困難を断乎として征服してゆくものは困難によってかえって益々進歩発展するものである。」と。

困難に打ち勝つことは容易なことではありません。
しかし柏屋は、地域の皆様のお言葉に幾度となく励まされ、支えていただき、これまで歩んでくることができました。
この場をお借りして、心より感謝申し上げます。

おかげさまで、柏屋はこの夏、創業170 周年を迎えます。
度重なる天災や、新型コロナウイルスの蔓延に翻弄される日々。
今、先人達の遺した言葉を改めて噛み締めております。
創業から変わらぬ思いでおつくりするお菓子が、少しでも皆様の癒しとなりますように。
そして、一日も早く穏やかな日常に戻りますように。

柏屋はこれからも、ふくしまの皆様に「心のなごみ」をお届けできるよう、一歩ずつ歩んでまいります。

ふくしまの皆様に支えられ
これまでもこれからも

柏屋五代目 本名善兵衛

三代目善兵衛手記
 

困 難どんな境遇にある人でも
一生の間に一度も困難に
ぶつからぬと云う人は一人もない
目の前に来る困難を嫌って避けたり
逃げたりしても
困難はあとからあとへと
押し寄せてくる。
然しどんなに大きい困難が
来ても困難は人を滅ぼさない
困難に負ける心が
一切をめちゃくちゃに
してしまふのである
この反対に困難を断固として
征服してゆく者は
困難によってかへって
益々進歩発展するものである
三代目 本名善兵衛

昭和十九年十二月手帳のメモより

東日本大震災からの
復興を祈って創った
「心のなごみ」のお菓子。
そして今、
新型コロナウイルスの
終息を願って。

「創菓 嘉永餅 」は、
東日本大震災で被災した柏屋本店が
2014年、再建された時、
震災復興を祈り、本店限定として
誕生いたしました。
嘉永餅の「嘉永 -かえい-」は、
柏屋の創業、「嘉永五年」の年号、
嘉永から名付けたもので、
創業の心を大切にしたいとの
思いが込められています。

「創菓 嘉永餅」は、柏屋直営店舗全店でお求めいただけるようになりました。

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